服に使われる生地は、なんとなくはわかっていても、なんとなくしかわからないという方が多いのではないでしょうか。
綿とウール、合成繊維の違いはわかっていても、それぞれの特徴や多く使われている衣類などはよくわかりませんよね。
そこで、洋服の生地に多い繊維の特徴をご紹介します。それぞれの特徴がわかれば、洋服選びの時の参考にもなります。
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服の生地に多く使われる天然繊維の特徴
服の生地に多く使われる天然繊維といえば、綿と麻がパッと頭に浮かびますよね。
ここでは最初に綿と麻の特徴をご紹介します。
綿は、もっとも多く衣類に使われている素材で、特徴としては吸湿性が高く、熱にも強い丈夫な繊維です。
綿素材を使った衣類では、肌着やTシャツ、ワイシャツなどがあります。
着心地もよく肌触りも良いので、ベビー用品も綿100%で作られているものが多いですよね。
子供が赤ちゃんのときはもちろん、小学生になった今でも肌着に関してはついつい綿100%を手にとってしまいます。
赤ちゃんでも使える、というか赤ちゃんにはぜひ使っていただきたい、安心安全な素材といえば綿100%素材です。
激安の衣料品店で子供服を買おうと思ってタグを見てみると、綿を使っている割合は低く、大体は合成繊維でできています。
一度試しに買ってみたことがあるのですが、すぐに毛玉だらけになってしまい、着られなくなってしまいました。
以来、我が家で買う子供服は綿100%もしくはできるだけ綿100%に近いものを選ぶようにしています。
子供服は何度も洗ったり、ダメージも多いものですから、綿100%だと型崩れもしにくくサイズアウトまでしっかり着ることができます。
それだけ安心で優しいイメージが強い繊維だと言えます。
麻素材と言えば、涼しく軽やかな着心地のため春夏物の衣服によく使われている夏物衣料の定番素材です。
とは言え、水洗いをすると縮んだりシワができやすくまた色落ちもしやすいため、丁寧に取り扱うことを心がける必要があります。
冬の洋服の生地に保温性の高い動物繊維の特徴
コートやセーターなど、冬服には、保温性の高い素材が使われています。
ウールやカシミヤ、アンゴラなどが一般的ですよね。
ここでは冬の洋服の生地に使われる保温性の高い動物繊維の特徴を見てみましょう。
動物繊維といえば、ウールやカシミヤ、アンゴラなどが代表格。
そのほか、シルクも動物繊維です。シルクは蚕の繭から取れる繊維で、古くから非常に美しい繊維として希少価値が高いのが特徴です。光沢があり、通気性がすぐれているのはもちろん、保温性にも優れているため、ブラウスやシャツ、セーター、着物などの高級衣料品に使用されています。
シルクの肌触りの良さは知っていましたが、夏は涼しく、冬は暖かい素材だとは知りませんでした。高級なのもうなずけるほどの万能素材といえますね。シルクにはまた静電気が起こりにくいという特徴もあります。
コートやニットの素材として皆さんも御存知のウールは、羊の毛からできた繊維です。羊といえばあのモコモコとしたあたたかそうな毛が特徴です。
保温性や断熱性が高い身近な素材です。
服の生地に使われる合成繊維の特徴
主成分が石油である合成繊維には、ポリエステル、アクリル、ナイロンなどがあります。
耐久性が強く水に濡らしてもその強度はほとんど変わらないため、洗濯もしやすく、シワになりにくい、型くずれしにくいなどの特徴が挙げられます。
非常に扱いやすい人工的な繊維のため衣類は生活の中で一年中使われています。
それぞれの特徴を紹介すると、ポリエステル繊維は、木綿などとミックスしてワイシャツや婦人服などに使用されています。
柔らかいアクリルは、セーターや肌着、靴下、毛布などにも幅広く使われています。
ふわふわもこもこが可愛い縫いぐるみにも使われています。
デメリットとしては、静電気が起きやすくまた毛玉もできやすいのですすが、私達の周りでとても身近に使われている素材です。
ナイロンは薄くて軽いのが最大の魅力ではないでしょうか。
私も軽くてスッキリとしたデザインのナイロンバッグを愛用しています。
このナイロンは、水にも強く洗濯もできるので、バッグだけでなく、秋冬モノのジャケットやウインタースポーツのウエアなどのにも一般的に使用されています。
再生繊維や半合成繊維とは
ここでは再生繊維や半合成繊維についてご紹介します。
現在流通している服の殆どに使用されている合成繊維は化学繊維の一つです。
化学繊維には再生繊維と半合成繊維も含まれます。
合成繊維と再生繊維は別物
よく混同されがちですが、合成繊維と再生繊維は別物で、再生繊維は天然に存在する素材を取ったあとの繊維を再生したものを指し、レーヨンやキュプラがその代表と言えます。
女性向けの下着などにはレーヨン
レーヨンはツルツルとした肌触りで木材の繊維を使っており、女性向けの洋服や下着などに使われることが多い素材です。
服の裏地はキュプラがおなじみ
綿花を取った後繊維から作ったキュプラは、高級感のある光沢があり、触り心地も良いのが特徴です。服の裏地などでもおなじみですね。
アセテートは半合成繊維
アセテートは半合成繊維で化学繊維なのに、静電気が発生しにくい素材です。
服の生地は織り方によってもさまざまな風合いに
これまで様々な繊維の特徴をお伝えしてきましたが、実は素材以外でも、服の生地は織り方によっても風合いが異なります。
生地の織り方には平織り、綾織り、繻子織りのこの3種類があります。
- 平織りというのは、たて糸とよこ糸が一本ずつ交差した生地のことで、シャンブレー、オーガンジーなどが平織りです。
- 綾織りはたて糸何本かに対して、よこ糸1本の割合で織った生地で、デニム、ツイード、フランネルなどがこれになります。
- サテンは繻子織りになります。たて糸とよこ糸各五本ずつで織っています。見た目の美しさもありますが、触り心地がとても良いので高級なシーツにも使用されています。
平織り生地のシャンブレーは、つややかな光沢と柔らかな着心地の良さが特徴でシャツの生地として使われています。織る時にタテには色糸を使ってヨコには晒糸を持ってきて織るような生地になります。
一枚羽織るだけでぐっとセンスアップする平織りのブロードはドレスシャツの生地によく使用されています。