子供の右利きと左利きはいつ決まるのか、親はドキドキしてしまいますよね。左手をよく使ってたら、左利きなのでは?右を使っているから右利きになるなど気になる気持ち、わかります。
いったいどのくらいから利き手がわかるのでしょうか?右利きと左利きの予測はできる?左利きの場合は矯正したほうがいいのでしょうか?
赤ちゃんの利き手について紹介します。
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いつ決まるかはかなり先?右利きと左利き
赤ちゃんがおもちゃを取る手を見て、「この子は右利きかな」「左利きかもしれない」と予測することは、親なら誰しもが経験していることだと思います。
生後半年~1歳くらいまでの子供は、利き手を使ってものを取るという概念はない
この頃の子供はおもちゃが体のどちら側にあるかによって、どちらの手を使うかを決めていると言うことができます。
赤ちゃんは、両目で物を見る能力が十分に備わっていない
右にあるものは体の右側を使って見たり取ったりするし、左側にあるものは体の左側をつかって認識するのです。
使っている右手と、使っていない左手が左右で同じ動きをしていることってありませんか?とても赤ちゃんらしい仕草の1つですが、これは、両手足の使い分けがまだ上手にできていないから起こる現象。大人では考えられない、赤ちゃん特有の動きの1つなんですよ。
2歳~3歳になると、両目で物を捉え、両手を使い分ける能力が備わってきます
おもちゃを右手から左手に持ち替えたり、ご飯を食べる時にスプーンを持つ手と皿を持つ手が役割分担を果たせていたりと、左右で異なる動きができるようになってきますね。
この時期になると、ある程度子供の中で使いやすい手は決まり始めますが、利き手の確立まではもう一歩です。
はっきりとした利き手の確立は、「4歳~5歳頃」になると言われている
体を上手に使える子は、利き手が決まるのも早いですが、経験が少ない子や体の使い方がぎこちない子の場合には、利き手が決まるまでに時間がかかるなど、個人差があります。
はっきりとした研究結果はありませんが、右脳が発達していると左利きで左脳が発達していると右利きになるといった説や、家族に左利きの人が多いと子供にも遺伝するといった説など、利き手に関するいろいろな説があります。
右利きと左利きがいつ決まるかをなんとなく知りたいならココを確認
自分の子供が右利きになるのか、左利きになるのかを、早く知りたくてたまらなくなる時期がありますね。
しかし、利き手が定まる前の子供は、脳をフル活用していろいろな情報を処理し、日々勉強、成長していますので、親ができることは焦らずにじっくりと待つことであると思っています。利き手が定まらない時期に、両親が利き手を勝手に決め込んでしまっては、子供の成長を妨げることにもなりかねませんので、注意しましょう。
どうしても利き手が左右どちらになるのか気になる場合には、子供の様子を観察して、利き手が左右どちらになるのか、両親で予測を立てて楽しみの1つにしましょう。
- 食事の時にスプーンを持つ手
- ボールを投げる手
- お絵かきをする時にペンを持つ手
日常の動作で、右手、左手、どちらを子供が自発的に使っているかで、利き手をある程度予測することができます。
ただし、始めに述べたとおり、左右どちらにあるかで伸びる手が異なることが多いので、お絵かきのペンや食事で使うスプーンを、親が毎回一方向にしか用意しない場合には、そちら側の手を使うことになるでしょう。
正しく予測するためのポイントは、子供の体の真ん中に道具を用意しておくか、親が子供の目の前に道具を差し出すかした時に、どちらの手が伸びてくるかを観察することです
右利きと左利きは子供が決めるのもおすすめ
子供が右利きになるのか、左利きになるのかが心配でたまらない方もいるかもしれません。特に両親のどちらかが左利きで、幼少期に苦労した経験がある場合には、子供には同じ経験をさせたくないと心配をするご両親や祖父母が多い様に思います。
昔は、左利きを幼いうちに右利きに矯正したり、食事や書く作業の時だけは右手を使えるように教育を受けたりする家庭が多くありました。
しかし、現在では、使いやすい利き手を矯正されることのストレスや、利き手を使えないがために上手に出来なかったことの劣等感などが、子供にとって悪影響を与えることがあると考えられています。
現在はユニバーサルデザイン化が進んでおり、教育の現場でも左利きに対する理解が十分にありますし、左利き専用の文具や道具が豊富に揃う時代になりました。
以前は子供の将来のために、と考えた親心が子供の利き手を左右しましたが、これからの時代は、子供が使いやすい方を自分で選ぶ時代であって欲しいと思っています。
ママのストレスになったり将来のことを考えるなら左利きから右利きへの矯正もアリ
利き手を右手から左手に矯正することの必要性は、医学的にはないと認められています。
先程も紹介した通り、子供が望まない無理な利き手の矯正は、子供のストレスになり、今後の成長にも影響することがあります。
しかし、まだまだ日本の世の中は十分なユニバーサルデザイン化がなされていないとも考えます。
国語では、文字の書き順が左から右に統一されていますし、ドアノブなどのレバーやスイッチは右利きの人が使いやすいように作られています。
小学校に入学した時の事を考えれば、あらゆる日常生活の不便から、子供を守ってあげたいと思うのもまた、親心としては当然のことです。
子どもが左利きになったことで、親のストレスが大きい場合
矯正も視野に入れましょう。いつも書き順を間違えてしまう我が子や、左利きが原因で、いろいろなことに苦労している様子の我が子を見ると、つい怒鳴ってしまう、きつく当たってしまうといった状況では、反って子どもにストレスがかかります。
親として子供の左利きを受け入れられない状況にあるのであれば、できるだけ早い段階で、子供の負担にならない程度少しずつの矯正を進めることをおすすめします。
いつ決まるかわからないなら両利きにするべき?両利きについて
左利きの子どもを、右手も使えるようにする、「両利き」の考え方もあります。
しかし、実際のところ、私はこの方法には反対です。
これまでも説明してきたとおり、子どもには子ども自身が使いやすいと思う手を使わせてあげたほうが、健やかな成長が望めると思うからです。
左利きなら上手に絵が描ける子、左利きなら上手にお箸が使える子に対して、「右手を使ってごらん」「右手でも出来るようになるはずだよ」と親が右手を使うことを促したとします。
子供の心情はどうでしょう。
- 「どうしてママは右手を使わせたいんだろう」
- 「右手だと上手に出来ないから嫌だな」
- 「右手が上手に使えない自分は悪い子なんだ」
利き手で上手に絵が書けた充実感、こぼさずにご飯を食べられた達成感を味わうことが出来る子供にとって、利き手ではない右手を使った時に感じる絶望感、劣等感、喪失感は大きな苦痛になるはずです。
このような感情が蓄積されると、自己肯定感がどんどん低下し、自分自身を認めることができない子供へと変化させてしまします。
「頑張ったって出来るわけがない」「どうせ僕(私)なんか…」と、何をするにも前向きになれない子供になってしまうことは、非常に悲しいことですよね。
今の日本では、まだまだ右利きの方が日常生活を送りやすいのかもしれません。
しかし、だからといって左利きが悪いわけではなく、仮に不便を感じることがあったとしても、それは子供が左利きだからいけないのではありません。
左利きを個性と考えることで、「左利きだとやりにくいこともあるよね。」と子供の葛藤を認めてあげたり、「上手く行かなくても諦めないあなたが大好きだよ。」と伝えていくことができる親でありたいですね。