お菓子や海苔に入っている乾燥剤はそのままゴミ箱に捨てるという方がほとんどだと思います。
しかし、この乾燥剤はいろいろな再利用ができるということをご存知ですか?
もともとは捨ててしまうものを再利用できるなんて嬉しいですよね。
そして、この乾燥剤にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴が違います。
乾燥剤の種類や、石灰やシリカゲルそれぞれの再利用方法などご紹介します。
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石灰の乾燥剤をエコに再利用!乾燥剤の種類
焼き海苔やお菓子などに入っている乾燥剤はそのまま捨ててしまうという人が多いと思います。しかし乾燥剤は日常生活の様々なシーンで役に立つものに再利用できる優れものです。これを知ったらもうそのまま捨てるなんてできないかもしれません。
どのようなことに再利用できるのかご紹介する前に、まずは乾燥剤の種類別にそれぞれの特性を見てみましょう。
乾燥剤は一般的に3つの種類に別れています。シリカゲルと石灰乾燥剤と脱酸素剤です。
シリカゲルは二酸化ケイ素からなる乾燥剤です。空気中の水分を吸着し、食品などが湿気るのを防ぎます。過熱すると乾燥剤としての機能が復活するので、そのまま乾燥剤として再利用することができます。
石灰乾燥剤は生石灰(酸化カルシウム)です。非常に強いアルカリ性を持っています。シリカゲルとは違い乾燥剤として再利用することはできません。石灰は1度水分を吸収すると生石灰から消石灰という別の物質に変わってしまうためです。しかしシリカゲルよりも吸湿性が高くコストが安いことが利点です。
脱酸素剤は使い捨てカイロの中身と同じ成分でできています。吸収するのは水分ではなく酸素です。使い捨てカイロが再利用できないように、脱酸素剤も乾燥剤として再利用することはできません。
石灰の乾燥剤を再利用する時の注意点
石灰乾燥剤は乾燥剤としては再利用することはできませんが、その特性を活かして他の事に再利用することは可能
先ほども説明した通り、石灰の乾燥剤はとても強い吸湿効果があります。シリカゲルだと吸収し切れないような水分も、石灰の乾燥剤なら確実に吸収してくれます。
焼き海苔によく使われているのが石灰の乾燥剤で、クッキーなどによく使われているのがシリカゲルなのもそのためです。石灰の乾燥剤だと焼き海苔はパリパリの美味しい状態をキープすることができますが、クッキーは水分を吸収しすぎて食感が損なわれてしまうのです。
このように石灰の乾燥剤の効果は絶大です。しかしその特性ゆえ、取り扱いには十分注意が必要です。石灰の乾燥剤は一気に水分を含むと発熱します。取り扱い方法を間違えばやけどの恐れがあります。
また、石灰の乾燥剤はアルカリ性が強いので、皮膚への刺激も強いです。再利用の際に皮膚に付いた際は速やかに水でよく洗い流しましょう。
石灰の乾燥剤はガーデニングの肥料として再利用
注意点をご説明したところで石灰の乾燥剤の再利用法をご紹介したいと思います。使用した石灰の乾燥剤はガーデニングの肥料として大活躍してくれます。
使用した石灰の乾燥剤は生石灰から消石灰というものに変化します。この消石灰は土壌改良にとても役立ちます。植物が育った後の土は酸性になります。酸性の土はそれ以上植物を育てるのには適していません。同じ土を使いたいのなら、アルカリ性に戻してあげる必要があります。
消石灰はとても強いアルカリ性なので、冬の間土に混ぜて置いておくだけで土がアルカリ性に戻ります。ただし急激な吸湿は発熱の恐れがあるため、袋から出して2~3日乾燥させておくと良いでしょう。
生石灰が消石灰に変化したタイミングは、石灰の乾燥剤が膨らんできて、粒々とした感触がなくなったときです。このように使用済みになった石灰の乾燥剤を取っておき、完全に乾燥させてから密閉容器で保存しておきましょう。来年の春からも元気な植物を育てることができます。
シリカゲルの乾燥剤は湿気取りとして再生できる
シリカゲルは唯一乾燥剤として再利用することのできる乾燥剤
袋から出して、フライパンでゆっくり加熱しましょう。電子レンジだと破裂の危険があるので、フライパンで様子を見ながら加熱するのがおすすめです。シリカゲルが全体的に青く変色したら火から下ろします。粗熱を取りペットボトルなどの密閉容器で保存しておけば、乾燥した状態で保管することができます。
可愛らしい袋に入れてクローゼットに吊るしたりタンスの隅に入れておけば、衣類を湿気から守ってくれます。効果が薄くなったと感じたら再度加熱して作り直しましょう。
もちろん食品の乾燥剤としても使えます。不織布などに包んで中身が出ないようにして再利用しましょう。手作りクッキーなどのお菓子のプレゼントなどに添えておけば、より美味しい状態で相手に食べてもらえますね。
塩や砂糖などの容器に入れておけば、いつでもさらさらの状態をキープすることもできます。
再生した乾燥剤はいろいろな場面で活用
再生した乾燥剤は他にも色々な場面で再利用することができます。
1日歩いた靴の中や、冬によく履くブーツの中は意外と湿気でいっぱいです。湿気を放っておくと嫌な臭いやカビの原因になってしまいます。加熱して再生し、不織布などに入れた乾燥剤を靴の中にポンと入れておくだけで靴の湿気を吸収してくれます。あまり開け閉めをしない靴箱の中も湿気が溜まりやすいです。靴の中に入れずに棚などに置く場合は、瓶に入れて不織布をかぶせ、リボンで結べばかわいい吸湿剤になりますね。
他にも意外と湿気に弱いのがカメラです。レンズはお手入れをしないと湿気でカビが生えてしまうことがあります。カメラのケースに入れておけば、湿気対策はばっちりですね。
インターネットには水没したスマホを復活させる方法が紹介されていますが、再生した乾燥剤もスマホ復旧に効果が期待できます。電源を切り乾いたタオルで水分を拭き取り、外せる部品は全て外します。チャック付き保存袋に乾燥剤と一緒にスマホを入れておき、1日放置しましょう。スマホの内部に入り込んだ水分を乾燥剤が吸収し、スマホが復旧する可能性があります。
いかがでしたか?他にもあなたの工夫次第で乾燥剤の再利用法は広がります。食品に乾燥剤が入っていたら、ぜひ捨てずにこれらの再利用法を試してみてくださいね。