小学校の入学準備を始めていると、筆記用具の注意点に「鉛筆は2b、または2b以上」と指定されている場合が多く見られます。
なぜ鉛筆は2bが良いのか、いつまで使用するのか気になるところです。
そこで2bを指定する理由についてを調べてみました。また便利なシャーペンが小学校では使用禁止されている理由についても紹介いたします。筆記用具を用意する際の参考にしてみてください。
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2Bの鉛筆はいつまで使用?学校によって違いがあります
20年程前は鉛筆といえばHBが多かったように思われますが、最近では2Bの鉛筆が主流になりつつあるようです。鉛筆の大手メーカー2社の調査によると、20年前はHBの鉛筆が約半数を占めており、2Bは2割程度でした。しかし、2014年の時点でHBは2~3割程度に減少し2Bは4割程度に増加しました。そして、現在は多くの小学校で、入学時に「鉛筆は2Bを用意してください」と指定しています。
しかし、特に文部科学省が鉛筆について規定しているわけではないそうです。各学校や教育委員会で決められているようです。
なぜ鉛筆はHBから2Bに移り変わったのでしょうか?
子供の筆圧が以前に比べて下がっている事があげられる
HBよりも2Bの方が芯がやわらかいため、筆圧が低くても濃くはっきりと書くことができます。書き味も滑らかになり、HBよりも2Bの鉛筆の方が、子供が字を丁寧に書くのに適しているそうです。
いつまで鉛筆は2Bを使わないとダメ?子供の使いやすさを重視しよう
では、2Bの鉛筆はいつまで使うと良いのでしょうか。
子供が使いやすいと感じている限りは、特に変える必要はない
子供は勉強で鉛筆をたくさん使います。文字を書くときに、書きやすいということは非常に大事です。また、小学校では1年生ではひらがなやかたかなを習います。1年生から6年生までの間はずっと、新しい漢字を習います。ひらがなやかたかな、漢字の筆記は、習いはじめやテストの際に、「とめ」や「はね」「はらい」の細かい部分まで正確に書かなければなりません。
芯がやわらかめの2Bは色がしっかりと出て、細部まで筆記しやすい
一年生から2Bを使い始めて、特に本人が不満を感じていないようならば、そのまま2Bを使い続けて良いと思います。筆圧が高くなり、書いた文字が濃くて筆記している時にこすれてノートが黒く汚れたり、芯が押しつぶれるような事が起こってきたら、その時はHBに変えてみるのもよいでしょう。
鉛筆は2Bの指定が多い!いつまで使用するか、シャーペンがだめな理由
シャープペンシルはデザインが可愛いものやかっこいいものが豊富で、使いたがる子供も多いと思います。また、芯だけしっかりと用意しておくと筆箱の中身もすっきりするので、シャープペンシルに実用性があるのも確かです。
小学校のうちはシャープペンシルの使用はお勧めできません。その理由としては、次のようなことがあげられます。
鉛筆とは違い、筆圧が加減できない
先にも述べたように、小学校ではひらがなやカタカナ、漢字を習います。これらの文字の習得を目的に学習するので、「はね」や「はらい」、「とめ」をしっかりと筆記するには鉛筆が有効なのです。シャープペンシルは芯が細いので、「はらい」や「とめ」が正確に筆記されているのかを確認するのは困難です。
また、シャープペンシルは芯を出すときにカチカチと音がするので、学習の妨げになってしまいます。また、カチカチ音を立てて遊んでしまう事もあるようです。
紛失の問題
シャープペンシルは鉛筆に比べて単価が高く、高価なものもあります。紛失などのトラブルが起こる可能性もあります。
小学校で使用する一般的な2Bの鉛筆、表記されるアルファベットの意味
鉛筆の芯は、粘度と黒鉛を混ぜ合わせて作られています。この粘度と黒鉛の配合率によって、鉛筆の濃さが変わり、芯の硬さも変わってきます。粘度の配合率が高いほど芯は硬く、色は薄くなります。逆に黒鉛の配合率が高いほど芯は柔らかく、濃くなります。
鉛筆の芯の濃さや方さを表す記号には、B、H、Fがある
Bは「黒」の英語の頭文字、Hは「硬い」の英語の頭文字、では、Fは何かというと、Firmの頭文字で「しっかりとした」という意味があります。
Bは6B~Bまであり、一番濃いのは6Bです。色が濃くなるほど芯の硬さも柔らかくなります。Hは9H~Hまであり、一番色が薄くて芯が硬いのは9Hです。HBはBとHの間、FはHBとHの間になります。
鉛筆は芯の硬さの他にも使いやすさのポイントがあります
鉛筆を使い始めたばかりのお子様や小学校低学年のうちは、鉛筆の芯は濃くてやわらかめの2Bが書きやすく、適しています。
芯のほかに、鉛筆の形も書きやすさに関係する
鉛筆の形には、よく見かける6角形や丸型の他に、おにぎりのように丸みをおびた三角形や、平べったい長方形などもあります。変わった形の鉛筆を見ると面白いので子供は使いたがりますが、子供が小さいうちは持ちやすい形の鉛筆を選びましょう。
小さい子供に持ちやすい形は、丸みをおびた三角形か、六角形の鉛筆
丸型もよく見かけますが、丸型は滑りやすいので鉛筆を握り込んで持ってしまいがちです。鉛筆の持ち方が悪いと綺麗な字が書けなくなってしまいます。鉛筆の持ち方の影響で姿勢が悪くなってしまう場合もあります。6角形や丸みをおびた3角形の鉛筆は、指が滑らずに正しい場所に安定して持つことができます。また、鉛筆を置いたときに転がって落ちるのも予防できます。丸い鉛筆は机に置いたときに転がって落ちてしまう事が多々あります。鉛筆の芯折れや紛失、学習の妨げにもなってしまうので、その点でも6角形や丸みをおびた3角形の鉛筆をお勧めします。