猫が前足の爪をといでいる姿を見かけた事がある飼い主さんはたくさんいるでしょうが、後ろ足の爪とぎをしている姿は全く見たことがないものです。
猫はどうして前足しか爪とぎをしないのか、後ろ足は爪とぎをしなくても大丈夫なのかと疑問に感じた事がある人もいるのではないでしょうか。
ここでは、猫が後ろ足の爪とぎをしない理由についてお伝えします。後ろ足の爪とぎをしない理由を知って、飼い主さんの疑問を解決しましょう。
また、猫の爪が伸びた時に飼い主さんが上手に切る方法についてもご紹介しますので、そちらも併せて確認してみてください。
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猫が後ろ足で爪とぎをしないのは前足より爪が伸びないから
猫は野生の頃の習慣で「爪とぎ」を行いますが、この爪とぎは基本的に前足の爪でしか行いませんよね。
なぜ後ろ足の爪とぎは行わないのか?
それは「前足より爪が伸びないため」です。
そもそも猫が前足の爪とぎをするようになったのは野生の頃からと言われています。
野生で生きていくためにはエサを捕まえる必要がありますよね。
その際の武器として鋭い爪を使うため、前足の爪とぎを行っていたのです。
そのため、狩猟を行う際の直接的な攻撃の武器とならない後ろ足の爪は研ぐことがないため前足の爪よりも伸びるのが遅く、前足の爪と同じ頻度で爪とぎをする必要は無いのです。
猫の後ろ足の爪とぎは不要!前足よりも爪が伸びない理由
では、なぜ後ろ足の爪は前足の爪よりも伸びないのでしょうか。
前足よりも爪が伸びない理由は「後ろ足の爪ならではの役割があるから」
後ろ足の爪ならではの役割とは、安定した着地をするためや瞬発力を発揮するための力を踏ん張るため、またその力を発揮するためと言われています。
このように猫の後ろ足の爪には、狩猟を行う際の直接的な攻撃の武器ではない「別の役割」があります。
こうした別の役割を発揮する際には、前足のような鋭い爪は必要ありません。
そのため後ろ足の爪を研ぐこともないため前足よりも爪が伸びないのです。
猫は後ろ足の爪とぎを噛むことでしている
一方で、前足の爪のように爪とぎ専用の道具を使ってしっかりと爪を研ぐことはありませんが、後ろ足の爪のお手入れもしっかりと行っています。
基本的には、古くなった爪や傷ついた爪は自分の口で噛むことで取り除くようにしており、器用に爪のお手入れを行っています。
猫が後ろ足を自分の口元に持っていっている姿を見たことはないでしょうか。
後ろ足を口元に持っていき爪を噛むような仕草をしている場合には、爪のお手入れ中ですので、そっと見守ってあげて下さいね。
猫が前足で爪とぎをする理由
猫にとって爪とぎは習慣化したもので生きていく上で欠かせないものでもありますが、爪とぎをする理由ってご存知ですか?
なぜ猫は前足で爪とぎをする?
爪をキレイに保つため
猫にとって爪とぎは人間の爪切りのようなものでもあります。
定期的に爪とぎをすることで、古い爪を剥がし、新しい爪が生える準備を行っているのです。
自分を主張するため
爪とぎはマーキング行動のひとつとも言われています。
猫の指の間には臭腺という自分のニオイを残すための箇所があり、爪とぎをすることで、この臭腺からニオイを出して自分を主張しているのです。
そのため、爪とぎは爪とぎ専用の道具以外にも、ソファーや壁などですることも多いと思います。
こうした行動は「ここは自分の縄張りだ!」と主張しているんですよ。
ストレスを感じているため
猫によっはストレスが原因で爪とぎをする場合もあります。
「この気持ちを伝えたいけどうまく伝えられない」「ストレスを発散したい」そのような場合には、いつもと違うパターンの爪とぎをしたり爪とぎの頻度が多くなったりすることがありますので、注意が必要です。
構って欲しいため
壁などの爪とぎをしてはいけない場所で爪とぎをすることで飼い主さんに構って貰おう!と気を引くための方法として爪とぎをする場合があります。
また、このようなコミュニケーション不足が原因の爪とぎは繰り返し行うようになる可能性が高いので、まずはしっかりと猫と遊ぶ時間を作ってあげて下さい。
このように猫が爪とぎをする理由は野生の頃の習慣以外にも様々な理由があります。
場合によっては、猫から飼い主さんへ向けての何かしらのサインであることもありますので、日頃から猫のことをしっかり見てあげて下さいね。
飼い主さんが猫の爪を切る時の切り方・注意点
猫は自分で爪のお手入れを行いますが、自分で行うお手入れには限界がありますので、飼い主さんが定期的に爪を切ってあげなければいけません。
しかし爪切りを嫌う猫は本当に多く、殆どの猫が爪を切られることを嫌います。そのため爪切りは動物病院でして貰っているという方も少なくないと思います。
猫の爪を上手に切るには「切る順番」が重要になる
また、上手に切るためにはコツや注意点もありますので確認していきましょう。
切る場所
猫の指を上から軽く押すと爪が出てくると思います。
爪の表面を見るとうっすらとピンク色に色づいている箇所がありここには血管が通っています。
そのため切る際にはこの血管を切らないように「2ミリほど手前」で切るようにします。
切る順番
最もオススメの切る順番は後ろ足の一番外側の爪から切っていき最後に前足の一番内側(親指)の爪です。
殆どの猫は前足の爪切りを嫌がりますので後ろ足の爪から切っていくのがポイントです。
切る際のコツ
爪を切る際には、躊躇なくサッと切るのが上手に切るためのコツです。
猫は体を長時間固定されることをすごく嫌がり、長々と切っていると猫がイライラして暴れてしまいますので注意して下さいね。
注意点
爪は切り過ぎないように気をつけて下さい。
爪の切りすぎで一度嫌な思いをしてしまうと、爪切りを見ただけでも逃げ出すようになってしまいます。
また、激しく抵抗する場合に無理に切ってしまうと怪我に繋がる場合もありますので、日を改めて爪切りをするなど注意が必要です。